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勝ち組に共通するスマホビジネスとは?――エムティーアイ小畑氏が明かしたマジョリティ層の攻略策

文◎太田智晴(編集部) 2012.01.24

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エムティーアイ
Package Solution事業部 事業部長
小畑陽一氏

「ケータイとスマートフォンは、基本的には何も変わらない。キャズムを突破したスマホビジネスで重要なのはシンプルな戦略だ」。一般大衆層にまで広く普及し始めたスマートフォンビジネスの秘訣とは何か? エムティーアイの小畑陽一氏が「Simple is Best ~勝ち組に共通するスマホビジネスとは~」と題して行った講演の概要をレポートする。

「ケータイ=スマホ」のシンプル戦略でスマホビジネスに勝つ

それでは、7割のマジョリティ層に響くスマートフォンビジネスのポイントとは何だろうか。最終的にエムティーアイが行き着いた答えは、「Simple is Best」だという。その意味するところは、「ケータイとスマートフォンは、基本的には何も変わらない」だ。

「マジョリティ層とは、マクロに見れば今までのケータイの延長線としてスマートフォンを求める人。ケータイとスマートフォンはデバイスとしては確かに違っているが、僕らが一番見るべきは顧客だ。別にスマートフォンを持ったからといって、お客さんが急に変身するわけではない」

 

「ケータイ=スマートフォン」と、ビジネスの本質においてケータイとスマートフォンは何ら変わらないと強調する小畑氏
「ケータイ=スマートフォン」と、ビジネスの本質においてケータイとスマートフォンは何ら変わらないと強調する小畑氏

 

とはいえ、すべてが今まで通りでも、スマートフォンビジネスは立ち上がらない。シンプル戦略を実行していくうえでは、3つの重要なカギがあるという。まずは「スピード」だ。

「キャリア主導の計画経済から、グーグルやアップルが世界中で一気に発売し、それに合わせて世界中の人たちが新しいサービスを一斉に作り出す時代に変化した。こうしたなか、従来のようにゆっくりと計画を立ててサービスをリリースしても、すでに陳腐化している。スマートフォンになって、スピード感はまったく変わった」

2つめは「デザイン」である。「スマートフォンになって、操作性も表現力も上がった。ユーザーも新しい体験を求めており、使いやすさや見やすさといったデザインはやはり気にしていく必要がある」。最後の3つめは「リソース」だ。「実はこれが一番伝えたい話。PC向けもケータイ向けもやらないといけない我々にとって、社内の人的リソースの問題は経営上、最も難しい」と小畑氏は話した。

そして、この3つのカギを解くためにエムティーアイが開発したのが「モバイルコンバート for スマートフォン」だという。これは、既存のケータイサイトを自動でスマートフォン向けに最適化できる変換ソリューションだ。

「すぐにスマートフォン向けにサービスを提供したいが、そのためにゼロから作っていては間に合わない。スピード感が出せる自動変換という仕組みが必要だった。また、自動変換だからといって、スマートフォンらしいデザインはやはりあきらめたくない。また、3つめのリソースの問題に対する我々の答えは“ワンソース・マルチユース”。つまり、人の数を増やさず、今まで通りに制作・運用していれば、自動的にスマートフォン向けのサービスもできる」

2010年4月にモバイルコンバート for スマートフォンの開発を決定したエムティーアイは約2カ月で開発を完了。まずは100万会員以上を有する同社の3サイトをスマートフォン対応にした。最初の半年間は非常に苦戦したというが、2010年冬のAndroid搭載スマートフォンの発売ラッシュを契機に急成長。「現在は190万IDで、このうちのほとんどの方に毎月お金をお支払いいただいている。iモードの時代からスマートフォンになって“月額モデルの終焉”などとも言われたが、しっかりユーザーのニーズにキャッチアップしていけば、ユーザーはちゃんと付いてきてくれる。我々のやり方は間違っていなかったと証明できた」


既存のケータイサイトをスマートフォン向けに自動変換というシンプルな戦略で、エムティーアイのスマホビジネスは大成功を収めているという
既存のケータイサイトをスマートフォン向けに自動変換というシンプルな戦略で、エムティーアイのスマホビジネスは大成功を収めているという


エムティーアイではこの自動変換ソリューションを他社にも販売しており、すでに150社のスマートフォンサイトのリリースに携わったとのこと。講演ではそのうちの5つの事例も紹介された。ミッションクリティカルな金融サイトのスマートフォン対応を短期間で実現したカブドットコム証券、スタッフの数を1人も増やすことなくスマートフォン対応を成し遂げたニッセン、さらにはタビオ、キリンビール/キリンビバレッジ、本田技研工業と、いずれも既存のケータイサイトを自動変換することで、スマートフォンビジネスを成功させているという。

「自社の商品の流通だったり、顧客とのコミュニケーションだったり、企業の目的はスマートフォンとガラケーとでまったく変わることはない。真に大切なことは、僕らがターゲットとしているマーケットは何も変わらないということだ。だから、スマートフォン向けに異なる部署やシステムを作るといったやり方では大変な失敗をするだろう。既存のリソースを最大限に活用して、誰よりも早く優れたサービスを届ける――。この当たり前のことをシンプルにやっていく戦略こそが何よりも重要だ」。小畑氏は最後にこう述べて講演を締めくくった。

 
 

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