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“iPhone/iPad”導入企業はどこに惹かれたのか(3)――全社員1400名にiPhoneを配布したアイエスエフネットの場合

文◎坪田弘樹(編集部) 2010.08.30

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アイエスエフネット専務取締役の
加藤寛氏

数百台を超える大規模事例が登場し始めたiPhone。発売間もないiPadも次々と企業に浸透している。導入を決めた担当者は、この新端末のどこに魅力を感じ、どのような可能性を見ているのだろうか。第3回は全社員1400名余にiPhoneを配布したアイエスエフネットのケースを取り上げる。

 

iPhoneが社員をつなげる

発売後間もないiPadが早速、企業に浸透し始める一方で、大規模導入が目立ってきたのがiPhoneだ。先般、全社員1400名余にiPhoneを配付したアイエスエフネット(東京都港区)は、社員間コミュニケーションを緊密化させるためのツールとして活用を始めた。

「導入コストは当初の予算を大幅に超えたが、効果は後から付いてくる。使うと決めた以上は使い倒す」

専務取締役の加藤寛氏は、そう語る。4月から導入を開始し6月に全社員への配付を完了。すでに時間の有効活用、残業の減少、情報共有の活発化など、さまざまな面でその効果を実感しているという。

SIとNIの事業を行う同社は、顧客先に1000人にも及ぶエンジニアを常駐させている。昨年、新型インフルエンザの流行を受けて、そうした社員の安否を携帯電話を使って確認するシステムの導入が持ち上がった。その際に着目したのがiPhoneだ。

検討の段階で安否確認という当初の目的に留まらず、「情報共有のプラットフォームとして、活用領域の広さを感じた。普段顔を合わせない社員への情報配信や教育にも使える」と判断した。

結果、安否確認システムに留まらず、メール・グループウェアや社内ブログの社外での活用、画像・動画コンテンツによる企業哲学や理念の周知徹底、セキュリティ教育や社内情報配信、顧客へのプレゼンツール等々、業務のあらゆる場面にiPhoneを活用するに至った。

 

iPhoneが自己啓発ツールに

特に力を入れているのが、社員のヒューマンスキルの育成だ。

アイエスエフネットは、顧客対応力や業務効率の向上を図るため、コンプライアンス順守やコスト削減への意識、さらには挨拶の徹底など人材としての質を見える化する「ブランドマスター制度」といった独自の人材評価制度を実施している。これを推進には社員の自己啓発を促すさまざまな仕掛けが必要になるが、iPhoneはその重要なツールにもなっている。

SIerのインフォテリアが開発販売するiPhone/Android向け情報配信サービス「Handbook」を利用して、社員はいつでもどこでも、そうした教育関連のコンテンツにアクセスできる。「自己啓発を促すには『やれる環境』を用意しなければならない。社員が時間を惜しみ、努力を続けてくれるよう会社も力を入れている」と加藤氏は述べる。

 

iPhone活用事例 iPhone活用事例
メールやグループウェアといったITツールの社外利用だけでなく、動画などを使った教育コンテンツをいつでもどこでも閲覧できるようにし、社員の意識改革を促している


スマートフォンを使ってメールやSNSといったコミュニケーションツールを社外で活用する例は多いが、こうした社内情報や教育コンテンツの流動性を高められるのも、動画や画像といったリッチコンテンツを扱いやすいiPhoneの特徴と言えるだろう。

今後は、経費精算・勤怠管理といった承認系システムの利用や、営業社員向けにセールスフォースの導入も予定。さらに活用領域を拡大していく方針だ。

 

【第1回】紳士服・婦人服販売大手、ニューヨーカーの場合
【第2回】引越業のムービング エスの場合

 

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