日本マイクロソフトと小柳建設が「HoloLens」活用で連携

日本マイクロソフトと小柳建設は、ホログラフィックコンピューター「Microsoft HoloLens」を活用したプロジェクト「Holostruction」の推進で連携すると発表した。

HoloLensは、スマートグラスのように頭部に装着するタイプの自己完結型ホログラフィックコンピューターで、Windows 10を搭載している。日本マイクロソフトが2017年1月から、国内の法人と開発者向けに提供開始。現実世界と仮想世界を複合させ、それぞれの長所を活かした「Mixed Reality(複合現実)」を実現する。

小柳建設はHoloLensを活用し、3つのコンセプトモデルの開発を進め、今後の実用化を目指すとともに、様々な活用方法を検討するという。

3つのコンセプトモデルの1つめは、「業務トレーサビリティ向上を推進」するもの。建設事業者として、事業や業務の透明性を確保するため、全ての業務トレーサビリティを確保する仕組みを開発。計画、工事、検査、アフターメンテナンスの全てを表現するツールとしてHoloLensを活用し、また政府が推進するi-Constructionを後押しすることを目指す。

2つめは「BIM/CIMデータの活用試行」。BIM(Building Information Modeling)/ CIM(Construction Information Modeling)は、設計から工事、メンテナンスに至るまで、建造物ライフサイクル全体のモデルに蓄積された3Dデータなどすべての情報を活用する仕組み。BIM/CIMデータの活用により、直感的な新しい検査基準の検討、検査文書の作成負担を軽減する試行策に取り組む。今回のコンセプトモデルでは、設計図を3Dで可視化しつつ、検査に必要なデータや文書も一緒に格納し、必要なときにすぐに表示できる仕組みを開発している。

3つめは「新しいコミュニケーションアイデアの試行」。物理的に行き来が難しい建設現場なども多いが、そうした物理的な場所にとらわれず現場の状況を確認したり、遠隔地の人と視界を共有したりすることで、工事の安全やコミュニケーションの迅速化に貢献する。具体的には、3DグラフィックでHoloLensに映し出される図面や現場視界を共有する機能、実物大のスケールで実際にその場にいるかのような体験、建設重機や作業員の配置を計画段階からシミュレーションする機能も開発しているという。

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